AT限定免許 vs.MT免許、どっちがオススメ!?
2019/06/10

これから自動車の免許を取ろうと思っている方は大勢いると思います。
若者の車離れが叫ばれていますが、運転免許証に関しては身分証明として便利なところがあり(健康保険証だと写真がないため微妙、学生証などは認められないケースがあるなど)、
「車の運転は興味ないけど、免許くらいは取っておこうかな」
という人もいると思います。
私はそこまで極端ではありませんが、少なくとも大学在学中の今にマイカーを購入することはないと思います。
このときに、考えなければならないのは
「ATか、MTか」
ということです。
今回はどちらを取った方が良いのか、私なりの考えで書いてみたいと思います。
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そもそもAT,MTって?
まず、根本的な問題として、皆ATとかMTとか言ってますけど、一体どういう意味なんでしょうか。
AT(オートマ)とは、オートマチックトランスミッション(Automatic Transmission)の略で、
MT(マニュアル)とは、マニュアルトランスミッション(Manual Transmission)の略です。
オートマチックが自動、対してマニュアルが手動というのは分かります。
ではトランスミッションとは?
トランスミッションとは、変速機のことを指します。
つまりATは変速機を車の方で自動にやってくれるのに対し、MTは自分でギアとかを変える、ということです。
ですから、チェンジレバー(シフトレバーとも言う)がATとMTでは大きく異なります。
ATはこちらです。
一方MTは下の画像のやつです。
そしてAT車は、ほとんどP,R,Dの3つしか使わず、その用途もすごく簡単ですが・・・・・・
※
P(パーキングレンジ):駐停車時に使う
R(リバースレンジ):後退時に使う
D(ドライブレンジ):通常走行時に使う
MTは速度などに応じて1にいれたり2にいれたりしてギアチェンジを行うので何かと忙しいです。
また、MTにはクラッチと呼ばれるエンジンの力をトランスミッションに伝えたり遮断したりする装置を操作しなければならず、そのせいで、足はアクセル、ブレーキに加え、クラッチ操作を必要とされます。
ATにはブレーキとアクセルしかありません。両方右足で行いますので、左足は何もしません。つまり楽です。
従って、運転の難易度はATの方が簡単です。
余談ですが・・・AT限定はあるけど
これは余談ですが、よくATかMTか、みたいな話がされますが、実際はそうではありません。
なぜならMT免許を取得するとATも運転できるからです。
MT免許というのは正式には「第一種運転免許 普通自動車免許」のことで
AT免許は「第一種運転免許 普通自動車免許(AT限定)」であります。
(ただ面倒だからこれからもMTとかATとか言っていきますが)
AT限定なら、条件のところに「普通車はAT車に限る」みたいな文言が追加され、MT車は運転できません(運転すると免許条件違反です)。
なので、「大は小を兼ねる」的な考えをお持ちの方はMTを取っておくといいと思います。
AT限定免許取得者とMT免許取得者の割合は?
統計によりますと
普通免許取得件数は1,285,520件、
そのうち、737,800件がAT免許取得者
割合でいうと57.3%がAT免許を取得していることになります。
(平成28年度のデータ)
もう過半数の人はAT免許にしているということになります。
そしてもう一つは私の体感です。
私が教習所に実際に通って、ATとMTの割合を考えてみました。
すると、大体5~6人に1人、MT免許取得を目指していて、あと他は全部AT免許でした。
特に女性の方でMTを目指している人はほとんど見かけません。
ごく稀にMTに女性の名前があるかと思えば「AT車に変更」というハンコが押してありましたし・・・・・・。
男性では若干MT免許も見かけます。
しかしやはり過半数以上、4人に1人くらいではないでしょうか。
たとえば、私は先日修了検定(仮免許取得のための実技試験のこと)を受けましたが、
その日は修了検定に14名(うち普通免許は12名)で、MTは2名でした(両方とも男性)。
地域差にもよるのでしょうが、かなりAT限定の割合は高くなっていると感じられます。
AT車とMT車の割合は?
実際免許を取得したとして、MT車を運転する機会がどれだけあるか、というと日本においてはほとんどありません。
2016年は乗用車の新車販売の約 98.4%を AT 車が占める、というデータが出ているほどです。
あなたが車を買いたいと思って専門店に立ち寄った時に売られている新車を100台見たとき、そのうちの98台はATということです。
これらの傾向はアメリカでも同様で、アメリカもAT車の割合が高いです。
逆にヨーロッパや東南アジアや南米ではMT車がまだまだ主流である状況です。
つまりヨーロッパに長く滞在する予定がある(あっちで車を使うほど)なら、MT免許にしてMT車の操作に慣れておくことがオススメだと言えます。
逆に日本やアメリカでしか車を使わない、という方はATで十分、ということになります。
教習所の値段
だいたいどこでも“AT免許の方が安い”です。
たとえば、新小岩自動車学校では、
AT:302,724円(税込)
MT:317,304円(税込)
大体1.5万円程度MTの方が高いです。
激安合宿免許のユーアイ免許
合宿免許についてはこちらを参照にしますと・・・・・・。
教習所によりますが、同じ条件だと1,2万円程度MTの方が高いです。
これはなぜかというと、いたってシンプル。
MTの方がやることが多いので技能教習がATよりも多く必要です。
よって、その分が値段に入っているのでしょう。
また、「補習」といって、決められた項目(課題)を達成出来なかった人に対しては余計に技能教習を受けてもらわなければなりません。
合宿の場合だとそれも組み込まれているため、オーバーしてもかからないかもしれませんが、
教習所だと1回オーバーするごとに4000円とかかかります。
(※安心パックというオーバーしても追加料金がかからないオプションもある)
また修了検定や卒業検定に落ちると補習1時間受ける必要がありますので、これもお金がかかります。
恐らく、MTの方が難しいので、補習になってしまう可能性が高くなって、安心パックなどがなければ余分にお金を取られてしまうかもしれません(一発で行けば問題ないですが)
結局どっちの免許を取ればいいの?
ではここから、結局あなたはどちらの免許を取るべきか、オススメを紹介したいと思います。
スポンサーリンクこういう人にはMT免許がオススメ
家族の車がMTの方
とりあえず免許を取得したら運転したくなると思いますが、いきなりマイカーという訳ではなく、多くは家族の車を借りる形になるのではないでしょうか。
その時にもしMT車だった場合、AT限定では太刀打ち出来なくなります。
免許を取る前に家族の車がMTかATかは確認した方がいいでしょう(レバーの違いですぐに確認できるはずです)。
将来、車に関係する仕事に就く予定の方
運送業や教習所の指導員など、将来車に関係するお仕事をしたい、という方にはMT免許が良いでしょう。
車を扱うプロになりたい、という方が「限定」というのはどうかと思いますしね。
ヨーロッパに長期滞在、居住を考えている方
これは前述した、「ヨーロッパではまだまだMTが主流」ということを受けて、です。
旅行程度なら別にいいですけど、車を使うほど長く住むのなら、ヨーロッパの車事情を考え、日本でMTを練習しといた方がいいでしょう。
「大は小を兼ねる」という価値観の方
このような考え方の場合、MT免許ならATも運転できるのに対し、AT免許はATしか運転できないので、MT免許を取った方がいいでしょう。
ただ、その考え方になると、最終的には大型免許を取るのが一番になりますが・・・(大型免許は中型、準中型、普通も包括している)。
車の運転を”楽しみ”たい方
クラッチ操作やギアチェンジなどを自分で行わなければならないMTですが、その分車の速度を自在に調節できます。
またMTはATより「車の操作をしている」という感覚を得ると思いますので、ドライブを楽しみたい、という方はMT免許を取った方が良いでしょう。
こういう人にはAT免許がオススメ
車には興味なく、とにかく免許が欲しい方
現在、車には興味なく、別にマイカーを買うこともないだろう。
または自分はペーパードライバーでいい、
という方は簡単で安いAT限定がオススメです。
とにかく安く免許を取りたい方
安さにおいてはATの方がMTよりも安いです。またクラッチなどの操作がない分、簡単なので補習になることもMTより少なく済むと思います。
※補習になると、1回4000円近くの技能教習料がかかる。
※そのために「安心パック」とかいうオーバーしてもお金がかからないオプションサービスもあったりする。
運転が楽な方が良い方
操作が簡単なのは間違いなくATです。
私は修了検定(仮免実技試験)の時に、人数の都合上MTの人の車に同乗して待っていたのですが、
その方はエンストこそなかったものの、直線のときもガタガタしていたり、チェンジレバーをガチャガチャやったりと苦戦している姿が見られました(それでも合格していましたが)
それを見て、面倒くさそうだな、と私は思いました。
ATはほとんどチェンジレバーを動かすことはありませんし、アクセルとブレーキ、ハンドルを操作すれば車を操れますからね。その点は楽と言えるでしょう。
車の運転に自信がない方
これもATです。
とはいえ、最初は誰だって運転に自信なんてありません。ほとんどの人は初めてなんですから当たり前ですけどね。
そして車の運転は結局”慣れ”が一番重要だったりします。
自転車や歩行だってそうです。いちいち頭で考えてるわけじゃなく、体が動かし方を覚えてますよね。
車もそれに似たようなものがあります。
ただ、それでも車の運転できるかすごい不安・・・・・・という方はAT免許を取るのがオススメです。
海外で車を運転することはないと思う方
日本にいる限り、AT免許で困ることはありません。
ほとんどの車はAT車ですし、MTまで操作できなくても問題ありません。
ただヨーロッパなどでは前述の通りMT主流なので注意しましょう。
ここまで見ても迷っている方は・・・・・・
ここまで見てきて、それでもATかMTかどちらがいいか迷っている方。
AT免許にしましょう。
それでAT免許で困ることがもしあれば、限定を解除してもらいましょう。
私はそれでいいと思います。
なぜなら、ぶっちゃけMTオススメの人は大体迷う可能性は低いです。
親の車がMTなら迷うことなくMTでしょうし、将来車関係の仕事をしたいなら「限定」は嫌でしょうし・・・・・・。
迷う余地がないんです。
それでも迷っている人は、別にMTにしなければならない特別な理由は現時点でない、ということです。
なら、現時点でAT限定で困ることもない、ということです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ちなみに私は、AT免許です。MTを取る必然性が感じられなかったからです(後簡単に取りたかった)。
AT免許とMT免許の違いを分かった上で、自分に合った選択をしていけば良いと思います。
スポンサーリンク追記:コメントでご指摘がありました。
AT限定なら、条件のところに「普通車はAT車に限る」みたいな文言が追加され、MT車は運転できません(運転すると無免許運転です)。
と記載しておりましたが、「無免許運転」ではなく、正しくは「免許条件違反」です。
筆者の誤りがありましたことをお詫び申し上げます。