大学生の一人暮らし、住民票はどうする?

   

大学生の一人暮らし、住民票はどうする?

大学生が一人暮らしをするにあたって、問題になるのが“住民票”

下宿先に住民票を移すべきか、それとも実家に住民票を残したままにするか。

ちょっと考えどころですよね。

今回は大学生が一人暮らしするときに住民票の扱いをどうすべきかを考えていきたいと思います。

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法律上の問題では?

原則、別の市町村に転出したときは、住民票を移すことが義務づけられています。

これに基づき、引越しの日から14日以内に転入届をしなければなりません。

手続きをしなければ、5万円以下の過料という罰則が設けられています。

要は、原則引っ越ししたら住民票を移せ、ですね。

これらは『住民基本台帳法』という法律により定められています。

しかし例外もあります。

たとえば、新居に住むのが1年未満だと分かっていて、住民票のある実家にまた戻ってくる場合。

この場合は住民票を移す必要はありません。

また、大学のように1年以上だとしても、長期休みなどで実家に帰ってきたり、自分の所有物が実家に多く残っている場合などは、あくまでも下宿先は勉学のための場所であり、生活の本拠地は実家から変わってない、という扱いになります。

この場合も住民票を移す必要はありません。大体の大学生は後者に該当するのではないでしょうか。

以上のことから、法律上、一人暮らしの大学生は住民票を移さなくても、もちろん移してもどちらでも良い、ということになります。

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住民票を移さないと・・・

住民票を移さず生活しても法律上問題はありませんが、以下のような不便な面が発生します。

1.重要な書類が実家に届く

健康保険証年金保険料などの重要な書類は住民票が登録してある実家に届きます。

ですが、学生サイドから考えると健康保険証はともかく、それ以外で親よりも大学生が処理すべき重要な書類は少ないと思いますし、どうしても、の時は実家から送ってもらえれば済む話ですね。

2.選挙案内が実家に届く&居住地に選挙権がない

大学生は18歳以上ですから選挙権があります。

ですが、投票用紙など投票に必要なものは実家に送られるので投票出来ません。

あと住民票から生活の本拠は実家にあるわけですから、現在住んでいる所の選挙権はありません

方法としては、

1.選挙当日または期日前投票が出来る日までに実家に帰って実家から投票する

2.不在者投票制度を利用する

これらがあります。

とはいえ1.は選挙の度にいちいち実家に帰るのは面倒です。ですので2.の不在者投票を利用するのが良い手だと言えるでしょう。

不在者投票のやり方

大体以下の手順で投票を行う事が出来ます。

  1. 住民票のある市町村のホームページで「不在者投票宣誓書・請求書」をダウンロード
  2. 必要事項を記入し、住民票のある区の選挙管理委員会に郵送
  3. 選挙管理委員会から郵送されてきた投票用紙、封筒、不在者投票証明書を持参し最寄りの選挙管理委員会で投票

※3.のとき郵送されてきたものを投票前に開封したり、投票用紙に名前を書いたりすると投票出来なくなるので注意してください。
※不在者投票が出来るのは公示日の翌日~投票日の前日で、投票日当日には出来ません

住民票を移さないと、選挙の時にやや面倒なことになりますね。

3.運転免許の取得や更新が住民票のある地域のみでしか出来ない

大学生にとってはこれが一番きついデメリットかもしれません。

自動車学校の時は住民票と違う都道府県で受けても問題ないのですが、卒業後、免許交付のための最終試験は住民票のある地域の運転免許試験場で受けないといけません。

折角、車校が終わってさあ免許取得だ、というところで実家に戻って取りに行かないといけません。

逆に、長期休暇中に実家に戻って下宿先に戻る前に免許を取得するのも一つの手です。

ちなみに自動車学校を卒業してから、1年以内に本免学科試験を受ける必要がありますが、1年もあれば適当な長期休暇で取得可能ですね。

あと、最初の運転免許更新も同じく実家に帰省する必要があります。

ゴールド免許の方はどこでもいいですけど、最初の更新時はゴールドじゃないので住民票のある実家に戻って更新するひつようがあります。

住民票を移していれば実家に戻ることなくスムーズに免許取得も更新も可能です。

4.市町村の公共サービスの利用が受けられないことがある

住民票を移していないので、住民でないとみなされ、図書館などの公共サービスが受けられない可能性もあります。

ただこれは自治体にもよりますし、あなた宛ての郵便物等を持ち合わせていればOKだったりするのであまり気にすることはないかもしれませんが・・・・・・。

5.パスポートを取得する時が面倒

 

海外旅行や留学などに必要となるパスポート。

申請することは出来ますが、そのための書類は下宿先の役所では手に入らないので、実家に戻るか親に頼んで、住民票や戸籍謄本を取り寄せることが必要になります。

また、受領に必要なハガキが住民票の住所に届きますので、またそれを郵送してもらって・・・・・・となります。

当たり前ですが、パスポートを取得する予定のない人には関係ありません。

6.成人式の案内が実家に届く

成人式の案内は住民票がある自治体から届きます。

ただ、成人式は(住民票を移していても)、実家で受けたいと思う人の方が多いと思いますので、大きなデメリットではありません。

むしろ、住民票を移すと“下宿先の”成人式の案内が届いて、逆に実家の地域での成人式の案内が来なくなります

それでは実家の地域の成人式には参加出来ないのでしょうか?

自治体にもよるでしょうが、実際の所は参加を認めてくれるところが多いです

しかし、住民票が違うならダメ、という自治体もないわけではありませんですので、確実なのは事前に問い合わせておくことですね。

大抵は市役所の住民課、教育委員会で問い合わせることが出来ます。

問い合わせの際には、当日必要なものはあるか聞いておきましょう。身分証の提示を求められるケースも多くあるそうです。

ただ、記念品はもらえるかどうか微妙なんだそうですが・・・・・・。

住民票を移すと・・・

住民票を移すと、自分が住んでいる所に選挙権がありますし、運転免許取得・更新時にスムーズになります。

デメリットらしいデメリットは、

前述した成人の日関連と、

そもそも手続きがめんどくさいぐらいですかね。

手続きとしては、転出届を出して、転入届を出す、ってだけなんですが、

いちいち役所に赴いたりするのがめんどくさく、住民票を移さない、という人もいらっしゃると思います。

また、卒業後実家に戻って就職したりなんかする、という方は住民票を移すと、卒業後にまた住民票を移すハメになります。

総務省的には住民票を移す方がいいのでしょうが、実際問題、どっちでもそんなに大きな問題は起きない、って感じですかね。

大体何割くらいの人が住民票をそのままに?

明るい選挙推進協会が2015年6月に行った調査によると、実に63.3%の一人暮らしの大学生は住民票を移していないそうです。

大体一人暮らし学生の3人に2人は住民票を移さずに過ごしている訳ですね。

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ちなみに筆者は・・・

ちなみに現役”一人暮らし”大学生の私は、住民票を変えました。

つまり私は3人に1人の方の人間のようです。

転入届は親と一緒に役所に赴いて、転出届の方は自分で市役所に行って出してきました。

そんなに難しい訳じゃないですが、行くのが面倒だったかなぁ、という印象です。

おかげで選挙は下宿先でしましたが。

ちなみに移した理由は単純で、長期休み以外に実家に戻ってくる気がないから、です。

自分の所有物は必要なものは下宿先に持ってきてますし、実家にあったものはほとんどが捨てられていました。

実家の自分の部屋は今では親の荷物置き場になってます(笑)

旧友や家族に会うために実家に帰省することはありますが、明らかに生活の本拠地ではないため、移した方がいいだろう、となったのだと思います。

まとめ

ということで、大学生の一人暮らしと住民票について見ていきましたが、いかがだったでしょうか?

現状6割以上の一人暮らし大学生が住民票を移してない、ということから必ずしも住民票を移す必要はないかもしれません。

個人的には、卒業後に実家に帰ってくる見込みがあるなら住民票を移さず、

運転免許や選挙などが気になったり、卒業後はそのまま実家からは離れて就職する予定の方は住民票を移してもいいのではないでしょうか。

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