東京理科大学のグローバル方式とはどんな入試制度?
東京理科大学の入試制度は長らくA方式、B方式、C方式の3つの一般入試に、その他推薦入試、帰国子女入学者選抜試験が主軸となっていました。
そこに新たに新設された入試制度、それが「グローバル方式」です。
それは一体どのようなものなのでしょうか。一緒に見てみましょう。
スポンサーリンク
登場人物
牧田直子・・・・・・情報収集が生きがいの少女、誰とでも難なく話せる。文系理系どちらもいける。
野田かぐら・・・・・・理数系にめっぽう強い少女。牧田と同級生。反面文系はからっきし。
今回は「グローバル方式」について教えて頂きたくて。
うん、わかった。今回は理科大の「グローバル方式」について説明していこう。
グローバル方式とは?
まずかぐらさん、「グローバル方式」とは一体なんですか?
「グローバル方式」とは、一応、一般入試の一種だけど、やや特殊なんだ。
まず、いずれかの英語に関する資格を持っていないとそもそもこの方式で受験出来ないのだ。
ああ、他にもTOEICやTOEFLなどがあるな。そこで一定のスコアを達していないと、試験を受けることすら出来ないんだ。
なるほど、英語が苦手な受験生は門前払いしているわけですね。
まあ経営学部以外は理系学部しかない理科大などでは、理数系は得意だが、英語などの文科系が苦手な人がどうしても集まりがちだからな。
数学や物理は得意だけど、英語がどうしても出来ない、という人はたまに見かけますね。
英語は文系・理系両方使うが、どうしても文系寄りのイメージがあるな。
かぐらさんは英語出来るんですか?いつも数学ばかりやっているようにみえますけど。
失敬な。数学の論文は英語で書かれているものがほとんどだから、それを読むための英語力は付いてるよ。
受験するために必要な英語の資格
それでは、具体的にどんな英語の資格でどれぐらいの成績が必要なのですか?
英検

あ~思い出しました。確かこんな感じだったはずです。
- 準2級・・・高校中級程度
- 2級・・・高校卒業程度
- 準1級・・・大学中級程度
- 1級・・・大学上級程度
英検の場合はそうなる。ちなみに2級以上の場合は加点が付くらしい。
※2級なら、+10点
1級、準1級なら、+20点の加点が付く。
英検のHP
TOEIC

国際コミュニケーション英語能力テスト、通称TOEICも対象となる。
TOEICは990点満点ですけど、どれぐらいいるんですか?
まず、TOEICには、リーディング、リスニングの2技能と、さらにそこにスピーキング・ライティングが加えられた4技能の2つに分けられる。
2技能の方では、990点満点で450点以上が条件、4技能なら1390点満点で545点以上が必要となる。
点数だけ言われてもよく分かりません。どれぐらいのレベルが必要なのでしょう?
まあレベルとしては、450点以上程度なら英検準2級レベルといっていいだろう。英語で書かれた看板を見て理解できるレベルともされている。
もちろん存在する。以下の点数の場合、加点がなされる。
2技能の場合
550点以上:+10点
650点以上:+20点
4技能の場合
790点以上:+10点
1095点以上:+20点
TOEIC公式サイト
TOEFL iBT

TOEFLとTOEICというのは何が違うんですか?
TOEICというのは、「
Test Of English International Communication」の略。つまり英語での実践的コミュニケーション能力を測るのが目的だ。
対して、TOEFLというのは、「Test Of English as a Foreign Language」の略。外国人のための英語試験といったところか。
つまり、コミュニケーションを測るのがTOEICで、より学問的なものがTOFELということですか。
そういうことだ。それでそのTOEFLでは各技能30点の、合計120点満点のうち、42点以上なら受験可能だ。
そうだな、レベル的には英検の準2級~2級といったところだ。結構難しい問題も多く、英検の方が簡単だ、という声もある。
ただ、将来留学してみたい、とかならTOFELの方が実用的かもしれない。
なるほど、そこは人による、と言ったところなのですね。
57点~:+10点
72点~:+20点
TOEFL ibtテストについて
IELTS アカデミックモジュール

IELTSでも受け付けられる。ただしもう一つのジェネラル・トレーニング・モジュールでは受け付けられないので注意しよう。
そうだな、これも4技能を測るテストで、日本では「日本英語検定協会(英検と同じ)」が共同で運営している。
点数制度も独特で、1.0~9.0のバンドスコアで表示されるというものだ。
バンドスコアと英語レベルの対応について
3.0・・・非常に限定的なユーザー:非常に慣れた状況おいて、一般的な意味のみを伝え、理解することができる。コミュニケーションが頻繁に途絶える。
4.0・・・限定的ユーザー:慣れた状況おいてのみ、基本的能力を発揮できる。
理解力、表現力の問題が頻繁にみられる。複雑な言語は使用できない。
5.0・・・中程度のユーザー:部分的に英語を駆使する能力を有しており、大概の状況において全体的な意味をつかむことができる。ただし、多くの間違いを犯すことも予想される。自身の分野においては、基本的なコミュニケーションを行うことができる。
6.0・・・有能なユーザー:不正確さ、不適切さ、および誤解がいくらか見られるものの、概して効果的に英語を駆使する能力を有している。特に、慣れた状況においては、かなり複雑な言語を使いこなすことができる。
4.0以上:+10点
5.5以上:+20点
IELTSについて
TEAP

TEAPですか・・・聞いたことありませんね。なんでしょう。
TEAPは他の英語の資格と違い、高校3年生向けに作られているのが大きな特徴で、難易度も英検準2級~準1級レベルとされている。
理科大では、リーディング・リスニングの2技能でもいいし、さらにスピーキング・ライティングを含めた4技能でもOKなんだそうだ。
2技能の場合(200点満点)
90点以上:受験に必要な得点
105点以上:+10点の加点
120点以上:+20点の加点
4技能の場合(400点満点)
150点以上:受験に必要な得点
226点以上:+10点の加点
334点以上:+20点の加点
TEAPのHP
GTEC CBT

最後は、CEESとあのベネッセによって共催されているGTECだ。
ああ。これも高校生を対象とした英語テストのようだ。
英検やTOEICのように幅広い年齢層に使うのではなく、高校生たちをターゲットにしている訳ですね。
各技能350点の1400点満点で、受験に必要な得点は、750点以上だ。
900点以上:+10点
1050点以上:+20点
GTEC CBTについてはこちら
スポンサーリンク
理科大の個別試験について
ちなみに、グローバル方式では、理科大の二次試験はありますか?
それはもちろんある。理数系の大学だから、数学と理科に関しては二次試験を設けることで選別しなければならない。
選択教科は学科によって異なるが、試験時間が1教科100分で、配点が1教科150点満点なのはほぼ共通だ。
それも学科・学部による。以下の通りになっているので見て欲しい。
選択教科に物理が選べる
理学部
・物理学科
・応用物理学科
工学部
・建築学科
・電気工学科
・情報工学科
・機械工学科
理工学部
・物理学科
・建築学科
・情報科学科
・応用生物科学科
・経営工学科
・土木工学科
・電気電子情報工学科
・機械工学科
基礎工学部
・電子応用工学科
・材料工学科
・生物工学科
選択教科に化学が選べる
理学部
・化学科
・応用化学科
工学部
・工業化学科
薬学部
・薬学科
・生命創薬科学科
理工学部
・情報科学科
・応用生物科学科
・経営工学科
・土木工学科
・先端化学科
基礎工学部
・材料工学科
・生物工学科
選択教科に生物が選べる
理工学部
・情報科学科
・応用生物科学科
・経営工学科
基礎工学部
・生物工学科
選択教科なし(数学1本)
理学部
・数学科
・応用数学科
理工学部
・数学科
経営学部
・経営学科
・ビジネスエコノミクス学科
最後の数学1本の学科は、数学の結果を2倍したものを得点として認めるそうだ。
ここでの点数に先ほどの英語の資格による加点がある訳ですね。
併願について
基本的には選択教科が同じなら、2学科まで併願可能だ。
数学1本しかない学科についてはその中でしか併願出来ませんか?
いや、そんなことはない。併願先の理科の教科を受ければ、併願は可能だ。
1科目なら、35,000円、2科目併願なら、55,000円になる。
B方式とグローバル方式、みたいな方式をまたいだ併願は出来ますか?
C方式とグローバル方式の併願は不可能だが、それ以外は出来る、と覚えて大丈夫だ。
まとめ
やはり、TOEICや英検などで好成績を収めている学生や、英語が得意な学生がこの方式に向いているといっていいだろう。
加点もそうですし、英検などの試験になれることで、次回以降の勉強法が身につきやすく、対策もしやすいですもんね。
そしてまたTOEICなどで点数を稼いで、単位に変換する、といったことも可能だろう。
なるほど、このような方式があることをしれて良かったです。
関連記事
東京理科大学が丸わかり!【学部・学科編】
東京理科大学が丸わかり!【キャンパス編】
東京理科大学が丸わかり!【偏差値編】
東京理科大学が丸わかり!【入試形式編】
スポンサーリンク
関連
-
大学, 東京理科大学